Notion愛好家の皆さんこんにちは!
第2回目の今回は、前回紹介したセカンドブレインについて概念を詳細に解説していきます。また、今日から始められるP.A.R.Aメソッドのアクションステップを紹介していきます。
このニュースレターではNotionにおけるタスク管理と情報整理術について深くコンセプトを掘り下げ、日々の生産性を向上させるためのヒントを毎週水曜日にお届けしています。
すでに40名以上の方にご購読いただいておりまして、執筆のモチベーションがぐんぐんと高まってきております。
これから毎週、実践的なNotionの活用法をお届けしていきますのでお楽しみください!
記事の最後にはご意見・ご感想をお寄せいただけるマシュマロを用意しておりますので、お便りぜひお待ちしております。
12月に大分旅行に行ってきたのですが、その時旅行のデータをNotionで保存したり家族と共有できたら便利だな、と思って作ったテンプレートです。
別府は車の中から温泉の匂いがするくらい温泉街でした。
がNotionで一元管理できるテンプレートになっています。
仕事だけではなく、Notionでこんなこともできるんだ!と思ってもらえたら嬉しいです。
ダウンロードはこちらから
「セカンドブレイン(Second Brain)」はティアゴ・フォルテ(Tiago Forte)によって提唱されたデジタル化されたノートや知識を第二の脳となるデジタル・ツール(Notion)を活用して管理していくアプローチのことでした。
こちらの本については日本語訳版も出ておりまして、全体は280ページほどで画像もほどよくあり、字も大き目でサッと読めるので全体像をつかむのにおすすめです。
セカンドブレインを実現するにはなにかしらのノートアプリを使う必要があります。現状、セカンドブレインを構築できて人気のあるアプリ候補は以下の3つになっています。
Evernoteは2010年代最も勢いのあったノートアプリですが、今は下火でGoogleのトレンドサーチを見てもらえばその注目度は一目瞭然です。
Obsidianは2020年3月にリリースされた後発のノートアプリで、とくにアメリカで今注目を集めています。トレンドを見てもNotionと変わらないレベルで注目されているのがわかります。対象を日本にして検索するとEvernoteよりも下でほぼ知名度のないObsidianですが、海外トレンドに敏感なユーザーが使っているのはちらほら見かけますね。
Obsidianの特徴としては
といったもので、クラウドが前提となっているNotionとは少し用途が変わってきそうです。
そのかわり、プラグインが大量にありカスタマイズや拡張性が高く、ゴリゴリのノートテイカーでローカルでセカンドブレインを構築したいという方にはぴったりかもしれません。
それぞれのアプリでのセカンドブレインの先駆者を追いかけるなら以下の3人を上げておきます。
さて、今日の本題に入りたいと思いますがセカンドブレインを理解するにはまず生活における情報の4つのカテゴリー、「PARAのルール」を知っておく必要があります。
PARAはこの4つのカテゴリーの頭文字を取ったものです。これらは普遍的で、どんな仕事をしていようがどんなことに興味を持っていようが全てに適応が可能す。
ここで大事なのが順番で、下に行けば行くほど行動への移しやすさ(アクショナビリティ)が少なくなります。プロジェクトが一番すぐに行動に移せるもので、エリアやリソースの中に行動できるものはあまりありません。
この4つの中で一番大事なのは、目の前の課題として存在しているプロジェクトです。
プロジェクトは以下の2つが大事な要素になります。
たとえば、僕の場合だと
といった感じで、1つのアクションだけでは終わらず、かつ明確なアウトプットがあるものがプロジェクトになります。
もちろん仕事に関係することだけではなくパーソナルな部分のプロジェクトなら
等も立派なプロジェクトになってきます。
エリアとは、期限はないけど責任があること、維持すべき基準があるものです。
例えば、僕の場合だと
また、仕事の面では今僕は
といったものがあげられます。
プロジェクトとは違って明確な期限はなくてもそれぞれのエリアには維持すべき基準があります。
例えば、家計のやりくりでは生活するために十分なお給料を稼がなくてはいけないし、エンジニアのお仕事では契約で月に100時間以上は働かなくてはいけません。
健康はこれほど明確な基準はないかもしれませんが、僕は毎日7時間以上は睡眠をとりたいし、定期的な運動をしたり体重も70kg台はキープしたいと思っています。
リソースは基本的には現在取り組んでいるプロジェクトやエリアに関係ないものすべて、になります。興味のあるどんなテーマでもかまいません。
簡単にいいかえれば、リサーチや参考資料と考えても大丈夫です。
すぐには行動には移さないけど、いつか参照できるようにしておくものです。
例えば、
のようなものです。
リソースはただの関心ごとにすぎず、直接責任を持つことに関連するエリアとは明確に区別します。
ここには、以前は前述の3つのカテゴリーに含まれていたけど、完了したもの、現在は関心が全くなくなってしまったものなどを収納していきます。完全に捨てるのではなく、必要になったときのために冷凍保存しておきます。
来年の同じ時期に、同じようなプロジェクトの仕事がやってきたとき必要に応じて情報をすぐに引き出すことができます。
アーカイブには、
といった感じです。
ここまでで、P.A.R.Aのルールがざっくりわかったところで、今日実践できる最初のアクションを見ていきましょう。Notionで構築していくのはもう少しだけ後になります。
P.A.R.Aのルールはコンピュータのドキュメントフォルダ、クラウドストレージドライブ、NotionやEvernoteといったノートアプリでもどこでも使えます。
Notionで完ぺきなP.A.R.Aメソッド実現する前に自分のコンピューターにあるファイルシステムで、P.A.R.Aのルールを練習してみましょう。
まず、コンピュータ上のドライブにある最上位フォルダに以下のフォルダを作成します。
P.A.R.Aのルールにおいてフォルダーはたった3つの階層で十分です。
第1階層:最上位のPARAカテゴリー
第2階層:プロジェクト・フォルダ
第3階層:メモそのもの
セカンドブレインでは、収集と整理は別のステップに分かれています。インボックスは一時的な情報の保存場所として作成しておきます。
この中で一番大事なのは目の前の課題として存在しているプロジェクトです。
前述の「プロジェクト」の解説も参考にしながら「いま進めたいプロジェクトはなんだろう」と考えてみてください。すぐに出てこない人はカレンダーを振り返ったり自分のTodoリストを見てみてください。
大体の人が同時進行するプロジェクトは5~15個程度におさまると思います。
僕はこのニュースレターを書いている時点で10個ありました。この中にはそれぞれのプロジェクトで必要な資料や素材などが入っています。
仕事だけではなく、家族やプライベートのプロジェクトも存在します。例えば、
などです。
どうでしょう、あなたのプロジェクトは見つかりましたか?
メモや資料がインボックスにたまってきたらそれをどこに保存するかをどのプロジェクトで最も役立つかという基準でどんどん放り込んでいきます。
エリアとリソースは実践していく過程で必要に応じてフォルダを追加していく形で大丈夫です。
プロジェクトが完了したらフォルダごとアーカイブへ移動させます。 その段階で再利用したい情報などはエリアやリソースのフォルダ内に整理しておいてもいいですし、また必要になったときにアーカイブのプロジェクトから取り出してやればOKです。メモや資料の置き場所に時間をかける必要は一切ありません。
この一連の流れがPARAの最初の実践方法になります!
上記のステップを実践していくと、PARAはファイリングシステムではなく生産システムだということがわかってきます。
プロジェクトやメモ、ファイルの意味や価値はあなたの中で絶えず変化していて、システム全体が流動的なものだと思っていてください。
今までの体系的に整理されたファイリングシステムと考え方が違うので最初は気持ち悪いかもしれませんが、取り組んでいるプロジェクトが1か所にまとまるだけで頭の中がスッキリし、あらゆる情報が整理しやすくなるのを僕も実感しています。
ぜひ最初の一歩のプロジェクトリストを作成してみて感想を聞かせてください!
すいません、Notionで実践していくのを紹介するニュースレターなんですがどうしてもP.A.R.Aの概念だけは理解しておかないと例えすごいテンプレートがあってもその効果を十分に発揮できないので今回詳しく解説させてもらいました。
NotionでPARAを実現する方法はファイルシステム程簡単ではなく、実装の仕方も一つではありません。
たとえば、わざわざアーカイブDBといったものを作る必要はなく、「アーカイブ」というチェックボックスプロパティを作り、そこにチェックが入ったものをフィルターしてやればアーカイブのページは完成します。
逆にリソースのDBは将来参照したいものといっても、参考資料やリサーチしたものとは別に、自分で書き留めたノート、アイデアといったものはノートDBとして分けておいた方が使い勝手がよくなります。
これはあまりに多くの属性の情報を全てリソースDBに入れてしまうとフィルターの条件が複雑になりすぎたり、使わないプロパティが増えすぎてしまうからです。
(ちなみに、Thomas Frankさんのセカンドブレインではエリアとリソースが同一DBになっていてセレクトプロパティで区別するような形になっていたり、参考資料や自分のノートは全てノートDBというくくりにしていますが上記に説明したように、私はこの考え方とは違います。たしかにエリアとリソースは責任の範囲の差でリソースがエリアに昇格したりといった互換性があるのですが、あくまでリソースは参考資料やリサーチといったものを保存するする場所、と捉えたほうがNotionで扱う上ではシンプルで使いやすいと考えています。)
ティアゴ氏がPARAメソッド自身に柔軟性があると主張しているとおり、コンピューターのファイルシステムだったりノートアプリによってセカンドブレインは私たちの需要に合わせて形を変えても問題ありません。
次回は、実際にNotionでプロジェクトとエリアを構築していくための方法と構成について解説していきます!
まずは今日すぐに実践できる、あなたのプロジェクトリストを作るということをやってみてください!
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ご質問に関してはニュースレターを通してご回答させていただきます。